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1.論文発表

2015年9月に実施した試験登録のデータを用いて、日本HBOCコンソーシアム登録委員会で登録システムを確立したことを論文化しました(J Hum genet.2017 Nov 8. doi: 10.1038/s10038-017-0355-1. PMID: 29176636)。 この論文は、下記URLから全文のアクセスが可能です。
http://www.nature.com/articles/s10038-017-0355-1

論文要旨翻訳:(がん研有明病院遺伝子診療部 新井正美)

この論文では、4施設[聖路加国際病院、昭和大学、がん研有明病院、星総合病院]で試験登録を行ったデータを用いて解析を行いました。BRCA遺伝子検査を受けて登録された方のうち、日本人を対象として対象者944名その血縁者2923名、830家系を調査しました(今回の検討では、登録された日本人を対象に検討を行っているので、試験登録全体のデータと数値がやや異なっています)。  最初に家系内でBRCA遺伝子検査を受けた人817人のうち、BRCA1あるいはBRCA2に変異が見つかった人は161人(全体の19.7%)でした。内訳はBRCA1に変異が見つかった人84人、BRCA2に変異が見つかった人が76人、BRCA1とBRCA2の両方に変異が見つかった人は1人でした。さらにこれらの家系内の血縁者の人たち、また、13家系では既に家系内でBRCAの変異が判明していたので、その変異があるかを確認しました。その結果、今回、BRCA変異保持者は240名(BRCA1変異陽性者125名、BRCA2変異陽性者113名、BRCA1とBRCA2の両方に変異が見つかった人2名)が登録されました。

【日本人のBRCA変異】BRCA1およびBRCA2の変異はほぼ遺伝子の全領域に分布していました。特にBRCA1のp.Leu63Ter(26回), p.Gln934Ter(6回), BRCA2のc.5576_5579delTTAA(8回)と比較的頻度の高い変異も認められましたが、多くの変異は報告数が3回以下でした。VUS(病的意義が不明な変異)は全BRCA検査の6.5%に認められました。VUSも特に頻度の高い部位はなく、報告があったBRCA1のVUS19種のうち1回しか報告がなかったものは15種、同様にBRCA2のVUS26種のうち20種は1回のみの報告であった。

【臨床的な特徴】BRCA1変異保持者に発症した乳癌のうち、75.8%がトリプルネガティブ乳癌であった(BRCA2変異保持者に発症した乳癌では18.6%)。  一側乳癌を発症したBRCA変異保持者の反対側の乳癌発症リスクは、1年あたり0.99%でした。一方でBRCAに変異が認められなかった場合には1年あたり0.33%でした。また、乳癌未発症のBRCA変異保持者が乳癌を発症するリスクは、年3.8%でした。今後、さらに観察期間を伸ばして経過を観察する必要があります。

【温存手術の選択】術前に遺伝子検査を受けた人のうち、変異が認められなかったケースでは55.0%が乳房温存手術を受けていたのに対して、変異が認められたケースでは温存酒受注を受けていたケースは12.0%でした。

【リスク低減手術】240人のBRCA変異保持者のうち、RRMおよびRRSOを受けて他人はそれぞれ26人、62人でした。 1)すべてのRRMは一側乳癌術後の反対側の乳房の切除でした(健常な両側乳房切除はありませんでした)。手術を受けた平均年齢は43.8歳(33-56歳まで)でした。術後の病理標本で明らかになったオカルト癌は2例(7.7%)に認められました。RRMの手術を受けた後に、遺残乳腺に乳癌が発症したケースはありませんでした。 2)RRSOにおいて、平均手術年齢は49.2歳(36-65歳)でした。オカルト癌は2例(3.2%、卵管癌1例、卵巣癌1例)に認められました。RRSO後、平均観察期間21.7ヶ月(0-50.8ヶ月)において、腹膜癌の発症例はありませんでした。

2.集計解析データ

2015年に集計解析された主要なデータをPDFファイルで開示します。 尚、上記の論文はこのデータから日本人だけを抽出して解析した結果をまとめていますので、論文に示すデータはPDFファイルのデータと一部異なります。

<2015集計結果PDF>

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